祖父、他界。

2005年1月17日
この間日記にも書いた祖父が
突然の他界。

そろそろお風呂に入ろうかと浴槽にお湯をためていたら
公衆電話から電話。

その電話の向こうには震える母の声があった。

私はそのとき手持ちが1000円しかなかった。
なので友人二人に少しお金を借りて
高速を使わず6時間近く車を飛ばし続けた。
それでもなぜか眠気はまったくこなかった。

友引ということで通夜は18日夜ということになり、
今日一日はその準備ということで過ぎていった。

本当にスーツと黒いストッキングとパンプスだけしか
もっていかなかった。
それぐらい私の頭はパニックになっていた。

それでなくても、今日は別れをひとつ経験したのに
もうひとつ永遠の別れをしなくてはいけないのか。

追ってもこない、一人に絞れない優柔不断な人との別れ。
そして、祖父との死別。

祖父の顔はほんの少し前に会ったときに眠っていた顔と
まったく同じ顔をしていた。

その顔は、綺麗だった。
ただ髪の毛が硬く、人のぬくもりが感じられなかっただけ。

苦しまずに、亡くなっていったようだ。
深夜勤務の看護師さんが見回りに来た際に見つけたらしい。

おじいちゃんが今亡くなったっていう、実感がない。
でもあの時、少しでも会うことができて本当に良かった。

なんだか心にぽっかり穴が開いたような感じがする。
もう実家に帰ってきても、植木に水を上げる祖父の姿はない。

運転が危なっかしくて、演歌をものすごい音量でかける
祖父の姿はない。



「人間なんて、最後はあっけないもんなんだな」
口々に、みんなそうつぶやいた。



     死にたくないのに死んだ人がいる。
     生きられるのに死んだ人がいる。

     生きているのに、死んでる人がいる。

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